肛門の話
肛門病の治療には、薬物療法、注射療法、手術療法などがありますが、病状に合わせ的確な治療法を選択しなければなりません。
手術療法では、完全に治癒することはもちろんのこと、肛門の形がきれいであり、肛門の機能も正常に保たれる形成外科的 手術が必要です。
これらを念頭に、昭和56年11月の開業以来、肛門病の理想的治療を追及し、レーザーメスや超音波メスなどの最新の医療機器をとりいれながら、研究を続けております。
痔核(イボ痔)
静脈の血流が悪くうっ血し静脈がコブのように膨らんだものが痔核です。
発生する場所で内痔核と外痔核に分けられます。
内痔核
初めは出血があるだけですが、進行すると痔核が肛門外へ脱出するようになります。
初期の痛み、出血、腫れなどの急性症状は、薬を使ったり入浴したりして、うっ血や炎症がとれてくれば治まります。
しかし痔核が簡単に脱出したり、脱出した痔核がもどりにくい状態になると手術が必要になります。
外痔核
突然、肛門部の皮膚の下に血の塊ができ、腫れて痛みがあります。
薬により治りますが、大きく痛みが強いものは切除したり、血の塊を取り除いたりする場合があります。
裂肛(キレ痔)
肛門が切れたものが裂肛です。
固い便の通過などで肛門が無理に広げられることによって起こります。
初期では排便時の痛みと少量の出血があります。
進行すると排便後に長時間痛みが続くようになります。
また裂肛は痔瘻になったり、肛門が狭くなることもあります。
薬を使ったり、便秘をしないようにすれば、裂肛はおさまりますが、慢性化したものには 手術が必要です。
痔瘻(アナ痔)と肛門周囲膿瘍
肛門の奥から細菌が入って、肛門周囲が化膿したものが肛門周囲膿瘍です。
肛門周囲膿瘍は痛みが強く、膿が多くなると熱もでますから、切開が必要です。
肛門周囲膿瘍が切開などでおさまり、肛門の奥と交通した管となったものが痔瘻です。
痔瘻は薬では治らず、化膿を繰り返し長い間には複雑化したり、がん化することもありますので手術が必要です。
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